22日の現役ラストレースに向けて最終調整する小平奈緒選手(相沢病院)=20日、長野市エムウェーブ
スピードスケートの第29回全日本距離別選手権は21日に長野県長野市エムウェーブで開幕し、第2日の女子500メートルで平昌五輪金メダリストの小平奈緒選手(36)=相沢病院、茅野北部中-伊那西高-信州大出=が現役最後のレースに臨む。仕上がりは万全なようで、20日の公式練習終了後の取材には「ありのままでリンクの上に立っていたい」と自然体を強調した。
約40分間の公式練習では山田梨央選手(直富商事、諏訪西中-伊那西高-信州大出)や両角ほのか選手(信州大、東海大諏訪高出)らチームメートとともに氷の感触やスタートのタイミングなどを確認し、最終調整。リンクコンディションは最高だったといい、「自分の感覚と氷から受け取る感覚が意気投合してきた。最後まで(氷と)仲良く滑りたい」と笑顔で語った。
本来ならシーズン開幕となる大会だけに、例年と違った調整方法に苦労もしたというが「たくさん練習をし過ぎないように。大事な練習をポイントで入れるという感じで、体もしっかり絞り上げてこられた」。仕上がりに自信を示し、気持ちの高ぶりや特別な思いについても「感情の扉が開く隙はない」とレースに集中している様子だった。
女子500メートルが行われる22日の観戦チケットは前売り分が完売しており、「地元の皆さんも『見に行くよ』と言ってくださる方が多く、長野で生まれ育った私としては本当にありがたい」と感謝。満員の観客席を想像し、「自分がイメージする通りなのか、違った景色を見られるのか楽しみ」と思いをはせた。
この日は北京五輪で女子1000メートルの金メダルを含む四つのメダルを獲得した高木美帆選手(日体大職)も取材に応じ、小平選手のラストレースについて「組み合わせ次第だが、(同組で)一緒に滑れたら光栄。私にできることは全身全霊で滑ることだけ」と話していた。
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