受け入れへの思いを語る禅道会・小沢隆首席師範 25日
ロシアのウクライナ侵攻が始まって2カ月余り。長野県飯田市に本部を置く空手の団体と高森町が、長野県内では初めてとなるウクライナ避難民の受け入れを準備しています。子どもを含む避難民9人は、早ければ4月30日にも日本へ到着します。
笑顔で空手の練習をする3人の男の子たち。ポーランドの首都・ワルシャワで撮影された映像です。
彼らを含むウクライナの子ども6人、大人3人の合わせて9人が、25日現在、日本への出発を待っています。男の子たちは皆、飯田市に本部を置く空手の団体「禅道会」の「門下生」です。
禅道会・小沢隆首席師範:
「戦争の心の傷を癒して、日本に来てよかったと思えるようなサポートしたい」
9人を受け入れる禅道会と高森町。今週末と予想される到着に向けて25日、会議を開きました。
ロシアの侵攻後、国外へ避難したウクライナ人はこれまでに500万人以上。日本にも既に600人以上が到着しています。
禅道会はウクライナに支部を持ち、首席師範の小沢隆さんは支部長のイゴール・ユカチュクさんと連絡を取り合い、募金活動を進めてきました。
禅道会・小沢隆首席師範:
「子どもたちだけは早く逃がして、こっちに来ることができたら。安全なこっちに来てほしい。目下、今の気持ちですね」
小沢さんは高森町と連携し受け入れを準備。支部を通じて、門下生やその家族の中から日本への避難希望者を募りました。
日本行きを希望したのは4世帯9人。3歳の女の子を含む子ども6人、34歳から44歳の母親が3人、1世帯は子どもだけです。
4月21日に首都キーウの近郊からバスで出発し、現在、ポーランドに滞在中です。日本政府が用意する航空機で、早ければ4月30日にも日本に到着する運びです。
禅道会・小沢隆首席師範:
「まずは疲れを癒して、縁があったのは『空手道』なので、6月の県大会、それに出場してウクライナの現地の人がうれしいと思える試合を」
高森町・壬生照玄町長:
「町としてできる限りのことをやらせていただきたい」
9人は一時的に町の温泉施設に入り、その後、町営住宅に移ってもらう予定です。町はニーズを聞きつつ仕事や教育の相談に乗りたいとしています。
長野放送[/MARKOVE]