県工芸美術会長賞を受賞した染色「愛をこめて」と北原邦子さん
長野県内の作家や愛好家の工芸美術作品を集めた公募展「第14回県工芸美術展」(県工芸美術会主催、長野日報社など後援)が14日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。木彫や木工、陶芸、手芸、染色など39部門の作品112点を展示している。19日まで。
工芸美術の発表の場として毎年開催している。今回は同会会員34人、一般34人の計68人から応募があった。うち18人が初出品で、アクリル絵の具を垂らして描いた「アクリルポーリング」やドライフラワーを使った「アーティフィシャルフラワー」など新たな分野の出品も多く、多彩な作品が集まった。
最高賞の県工芸美術会長賞には駒ケ根市の北原邦子さん(78)の染色「愛をこめて」が選ばれた。孫娘のために制作した手描き友禅の訪問着で、落ち着いた色調の青みがかったグレーの生地にランとシュウメイギクを配した。「芸術性、技術とも高いレベルの作品」(小穴敬三会長)と高い評価を受けた。北原さんは「思いがけない受賞で光栄」と喜びを語った。
入場無料。時間は午前9時~午後5時(最終日は午後3時まで)。
受賞者は次の皆さん。
▽県工芸美術会長賞=染色「愛をこめて」北原邦子(駒ケ根市)▽県知事賞=アクリルポーリング「カスケード(幻想の滝)」渡部誠(松本市)▽県教育委員会賞=天然造形「天翔」橋戸信治(塩尻市)▽信濃毎日新聞社賞=ステンドグラス「Paradise of dreams」山口利一(長野市)▽中日新聞社賞=籐工芸「額ぶち」保科つた子(伊那市)▽長野日報社賞=きり絵「春の唄(松川町光蓮寺)」横田克年(上伊那郡)▽市民タイムス賞=陶芸「線象嵌オブジェ」下坂真由美(松本市)▽松本芸術文化協会賞=陶芸「彩土線紋皿」奥原寿恵(松本市)▽伊那市長賞=裂織「柿渋の浮出模様」福澤緋紗子(伊那市)▽伊那市教育委員会賞=竹工芸「蜘蛛の巣」小松恒美(安曇野市)▽新人賞=陶芸「Scenery 1」小松琉夏(松本市)▽奨励賞=マクラメ「テッセン」輿文子(松本市)、木彫「怒髪」小池春隆(松本市)、アーティフィシャルフラワー「Flower Profusion 百花繚乱」楠城るり子(岡谷市)▽会員賞=染色「清流にあそぶ」下島通子(駒ケ根市)
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