「こどな食堂」を始めた窪田義浩さんと長男の旬くん
特集は先日、オープンした長野市の「こども食堂」です。腕を振るうのは、1人の息子を育てるシングルファーザー。同じ境遇の親子にも利用してほしいと、「朝食専門」の食堂を開きました。
生花店「花ボケー」
長野市平林の生花店「花ボケー」。その奥で、大人と子どもが食事をしています。
ここは先日オープンした朝食専門のこども食堂。子どもも大人も集えるようにと「こどな食堂」と名付けられました。
利用者:
「アットホームな感じで食事ができるかなと」
生花店の奥にある「こどな食堂」
オーナーは窪田義浩さん(42)です。
こどな食堂・窪田義浩さん:
「一緒にご飯を食べることで少し笑顔になって学校に行ってもらいたいと」
NBS長野放送
窪田義浩さん:
「旬シェフ、じゃあ持って」
長男・旬くん:
「はぁー」
窪田義浩さん:
「なんだ、そのため息は(笑)」
手伝うのは小学4年の息子・旬くん。食堂は2人の「居場所」でもあります。
NBS長野放送
窪田さんの本職は「大工」です。18歳でこの道に入り、12年前に独立。今や小さな工務店の社長です。
午後6時、仕事を終えて自宅アパートに戻った窪田さん。慣れた手つきで夕食の準備です。
窪田義浩さん:
「待て、いただきますしてから」
父子2人の夕食
2人だけの夜。窪田家は父子家庭です。
窪田さんは元々、妻と2人の子どもの4人で暮らしていました。しかし、5年前に離婚。以来、旬くんと2人で暮らしています。
長男・旬くん:
「(どんなお父さん?)優しい。ごはんを毎日、作ってくれるからうれしい」
長男・旬くん
取材クルーに明るく振舞ってくれた旬くん。でも、心の片隅では…
長男・旬くん:
「(当時は)寂しかった。(今は?)今もですね」
NBS長野放送
窪田義浩さん:
「長い間、寂しい思いをさせてきてしまったというのは申し訳ないじゃないですけど、つらい思いをさせちゃったなと」
旬くんのためにも窪田さんは「こども食堂のような集まって食事ができる場が身近にあれば」と思うようになりましたが、機会に恵まれませんでした。
窪田義浩さん:
「そういうところがあったらいいなと思ってたんですけど、全部、時間帯がバラバラで曜日もそれぞれだし、月のペースもそれぞれだし、父子家庭の立場から言えば使いにくい」
ならば、自分で…。
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