志平川の「災害伝承之碑」を参拝し花を供えた市の理事者
長野県岡谷市に甚大な被害をもたらした2006年7月の豪雨災害から15年となる19日、今井竜五岡谷市長らは同災害で土石流が発生した志平川(川岸)と小田井沢川(湊)にある「災害伝承之碑」を参拝した。15年が経過し、災害を体験していない世代が多くなる中、災害の記憶を風化させることなく、次世代につないでいく決意を新たにした。
06年の豪雨災害は川岸、湊両区で土石流により8人が犠牲となった。市は災害発生日の7月19日を「岡谷市防災の日」に定め、毎年、啓発事業を行い、市民の防災・減災意識の高揚を図っている。「災害伝承之碑」参拝も事業の一環で、横河川左支川の上の原えん堤の視察なども行う。
今年は15年の節目を迎えるに当たり、志平川の「災害伝承之碑」前に地元橋原区が献花台を開設。市の理事者ら11人も花を供え、犠牲者の冥福を祈った。今井市長は「ここに来て目を閉じると、あの惨状が頭に浮んでくる」と当時を振り返り、「15年の歳月が流れ、災害を知らない世代も増えてきている。災害で得た教訓や知識を後世に伝え、岡谷で(自然災害によって)二度と命が失われないように誓いを新たにした」と話した。
献花台は18、19両日午前に開設。地元住民ら約100人が訪れた。災害当時、橋原区長だった熊谷武市さん(83)は「子どもに伝え、後世に伝えてもらいたい」と願った。
レイクウォーク岡谷では20日まで、06年豪雨災害の写真パネル展を開催している。
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