アンド・ガレージを視察する関東経済産業局の関係者
経済産業省関東経済産業局産業部は18日、「飛び飛びの商店をつなぐ新たな価値観の商店街」をコンセプトにした長野県辰野町の「トビチ商店街」を視察した。同部の3人がトビチ商店街の店舗を自転車で回りながら関係者から話を聞き、経産省補助金の活用状況や、商店街がどのように再生しているかなどを確認した。
トビチ商店街は、既存商店街を開発するのではなく、空き店舗などを生かして緩やかに町全体をつなげることで持続可能な商店街を目指すもので、一般社団法人「〇ト編集社」(赤羽孝太代表理事)が仕掛ける取り組み。トビチ商店街の店舗は既存商店街など町内に点在しており、緩やかなつながりで商店街の活性化を図っている。
全国各地の商店街で空き店舗や商店街活性化などが問題となる中、関東経済産業局は、トビチ商店街が空き店舗を活用して外の人を呼び込む仕掛けをして地域を盛り上げている先進的な事例とし、視察した。
工藤浩一部長のほか、流通・サービス産業課の今野順子課長、調査官の川畑優さんが視察。一行は電動アシスト自転車に乗り、補助金を活用して整備されたトビチ商店街の施設を中心に、赤羽代表理事の案内で7店舗ほどを視察して回った。
補助金を活用し、ダンススタジオなどの”エンタメ空間”として旧伊那バス辰野営業所を整備した「&garage(アンド・ガレージ)」では、関係者から整備後の現状を確認。「土日でも商店街を歩く若者はいなかったが、ガレージができてから少しずつ街中に若者の姿が見られるようになった」などと説明を受けていた。
工藤部長は「行政と民間事業者が手を組んだ先進的な事例であり、いろんな地域に広げていきたい」と期待。3年前にも同ガレージを視察したという今野課長は、その変貌ぶりに驚き、「補助金が生かされている現場を見ることができてうれしく思う」と話していた。
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