善光寺本堂と鐘楼
9日から長野市で20回目となる「長野灯明まつり」が始まりました。今年のテーマは「平和への想い」。あたたかな光が善光寺一帯を包みます。
あたたかな灯ろうの明りが辺りを包みます。9日から長野市の善光寺一帯で「長野灯明まつり」が始まりました。善光寺本堂に続く参道には「灯り絵」と呼ばれる灯ろうが150基並びました。
ことしのテーマは「平和への想い~想いの継承」。灯ろうにも「平和」や「未来の夢」をテーマに公募した切り絵が差し込まれています。灯ろうは地元の小学生たちも作ったということです。
善光寺本堂もさまざまな色でライトアップされ、幻想的なムードに包まれています。去年は新型コロナの感染拡大を受けライトアップが中止に。2年ぶりの開催で、多くの人が境内を訪れています。
1998年の長野オリンピックの開催を記念して始まった灯明まつり。オリンピック精神の「平和への思い」が込められた光です。
まもなくロシアによるウクライナ侵攻から1年となり、今回は早く戦火が止んでほしいとの願いが込められています。
5時半からオープニングセレモニーには、ウクライナから戦火を逃れ、日本に避難してきた家族も参加しました。母国へ平和の祈りを届けました。
ウクライナから避難・ナツ・シルコさん:
「戦いが長引いてしまってこれからどうなるか分からなくて恐ろしい、家族が心配。一番は平和を祈る親戚や友達が安全で過ごせるように」
記者:
「ライトアップの取り組みはどう思う?」
ウクライナから避難・アンナ・モスクヴィッチさん:
「私にとって喜ばしいこと。サポートに感謝している」
本堂横の鐘楼は青と黄色のウクライナカラーに。侵攻が一日でも早く終わるよう願いが込められています。山門は緑色に―。
訪れた人:
「ウクライナといろんな情勢がありますけど、きょう2年ぶりに来てとても明るいきれいな善光寺さんを見て、これから世界、日本も平和になればいいかなと思います」
長野灯明まつり実行委員会・町田孝幸副事務局長:
「昨年は新型コロナの感染拡大によって現地開催は叶わず、切り絵の作品をウェブ上で公開する形だったんですが、今回2年ぶりの現地開催で平日にもかかわらずこれだけ多くの方にお越しいただき、うれしく思っています。長野灯明まつりは長野オリンピックの平和の精神を引き継いで、長野から世界へ平和の光をともすというコンセプトではじまっています。今世界では紛争や争いがたえず、不安定な状況が続いていますので、この灯ろうやライトアップの明かりで、長野から世界へあたたかい明りを発信できれば。また今回、善光寺の鐘楼をウクライナカラーの青と黄色に照らしていますので、長野からこの明りを世界に広げたいという思いです」
12日までの期間中は、近くの城山公園にも市内の小学生の作品を中心に、およそ650基の「灯り絵」が並びます。
長野放送[/MARKOVE]