動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長
2021年、長野県松本市で起きた犬の虐待事件の裁判です。獣医師の資格を持たないのに麻酔無しで帝王切開をしたなどとして動物愛護法違反に問われている元販売業者は「鎮痛剤は使っておりみだりに傷つけてはいない」と起訴内容を一部否認しました。裁判を傍聴した動物愛護団体で理事長を務める杉本彩さんは「嘘八百を並べている」と述べ、厳罰に処してほしいと訴えました。
動物愛護法の「殺傷の罪」などに問われているのは松本市の販売業者元社長百瀬耕二被告(61)です。
百瀬被告は2021年8月、妊娠している5匹の犬に対して麻酔をせずに帝王切開し、みだりに傷つけたとされています。
地裁松本支部の公判で百瀬被告側は帝王切開したことは認めました。
しかし、「鎮痛剤を使っていた」などとして、起訴内容の「犬をみだりに傷つけた」点については否認しました。
元販売業者の施設(長野県松本市)
証人尋問では元従業員の男性が「当時は麻酔を使っているという認識はなかった」と述べました。
ただ、男性は「『警察の捜査の後、被告から陣痛促進剤として使っていたものは本当は麻酔だった』と説明を受けた」とし、実際に何を使っていたかは分からないとしています。
この事件では百瀬被告は犬452匹を虐待したとしてまず起訴されました。
しかし、杉本彩さんが理事長を務める動物愛護団体がより罪の重い「殺傷」での起訴を求め刑事告発していました。
動物環境・福祉協会Eva 杉本彩理事長:
「終始、怒りがこみ上げてきました。つじつまの合わないことだらけ『嘘八百』を並べているにすぎない。反省の念も1㎜も感じません。これは厳罰に処してほしい“殺傷罪”で当然のこと」
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