長野放送
長野県軽井沢町の国道で大学生ら15人が死亡したスキーツアーバスの事故から15日で7年。この週末は現場に遺族や関係者が訪れ、追悼と再発防止の誓いを新たにしました。
あの日から7年。軽井沢町の事故現場には遺族などが訪れ追悼の祈りを捧げました。
娘の衣里さん(当時19)を亡くした池田彰さん:
「娘に対する気持ちは何ら変わることなく、悲しい気持ちは何も変わらずに…」
2016年1月15日の未明、国道のバイパスを走っていたスキーツアーのバスがカーブを曲がり切れず道路脇に転落。大学生13人を含む15人が死亡し、26人が重軽傷を負いました。
この週末、関係者や遺族が現場へ。14日はゼミの教え子4人を亡くした法政大学名誉教授の尾木直樹さんが訪れました。
教え子4人を亡くした尾木直樹さん:
「亡くなった命は戻らないってことをしみじみと感じています。時がたてば癒えることはないんだ実感しています」
事故発生時刻の午前1時52分。現場を訪れたのは当時、首都大学東京の学生で、バスに乗ってけがをした学生たちの親3人。転落した現場をのぞき込みました。
けがをした学生の母親:
「何年たっても…胸が締め付けられますね」
「何とも言いようがない感情があそこ(事故現場)を見たり、慰霊碑を見るとこみあげてくる…」
午前5時前に姿を見せたのはバス運行会社の高橋美作社長。当時の運行管理者とともに業務上過失致死傷の罪に問われていて6月に判決の言い渡しを控えています。改めて謝罪するも、無罪を主張する裁判についてはノーコメントでした。
運行会社・高橋美作社長:
「一人一人のお名前をお呼びしまして、ご冥福をお祈り申し上げました。そして、心からの謝罪をさせていただきました」
15日は現場で遺族・国・バス業界の関係者などが参加し、安全運行を誓う「集い」も開かれました。この事故の後も全国では死者を出すバス事故が起きています。
遺族は…
息子・陸人さん(当時19)を亡くした大谷慶彦さん:
「(事故から)普通に時間は進んではいるが、陸人との思い出に関しては7年前で終わってます。そこから一切進んでいない」
息子・寛さん(当時19)を亡くした田原義則さん:
「今後起きないようにするには、遺族としても何か発信できることはやっていきたいし、残された遺族の使命かなと改めてこの場に来て思いました」
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