筒粥殿でヨシの茎などを入れた釜を囲む神職ら=下諏訪町の諏訪大社下社春宮
今年1年の世相と農作物の豊凶を占う諏訪大社の「筒粥(つつがゆ)神事」が14日夜、長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮で始まった。占いがよく当たると言われ、「諏訪の七不思議」の一つに数えられている伝統の神事。神職がヨシなどを入れた釜を夜通し炊き上げ、15日朝に結果が告げられる。
午後8時から火入れの神事を始め、幣拝殿でおはらいをした後、北島和孝宮司ら神職が筒粥殿に移動し、いろりに置いた釜を囲んだ。束ねた長さ18センチほどのヨシの茎44本を水と白米、小豆が入った釜に入れ、木の棒を使い摩擦で火をおこし、大祓詞(おおはらいことば)を10回唱えた。
境内には氏子や写真愛好家らが訪れ、厳かな神事を見守っていた。15日は午前5時から神占(みうら)の神事を行い、ヨシを小刀で割り、粥の入り具合や出来具合で世の中の吉凶と、稲や野菜など農産物43品目の出来を占う。
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