「県民栄誉賞」を受賞した御嶽海関。時折笑顔を見せながら、5月場所への意気込みを語った=6日、県庁
長野県は6日、県出身力士として227年ぶりに大関となった御嶽海関=本名大道久司、木曽郡上松町出身、出羽海部屋=に「県民栄誉賞」を贈った。県庁を訪れた御嶽海関を県職員やファンらが玄関で出迎えて大関昇進を祝福し、阿部守一知事が花束を手渡した。
贈呈式で阿部知事は「御嶽海関の活躍は、災害や新型コロナなどで明るいニュースが少ない中で多くの県民に勇気や希望を与えてくれた。これからも御嶽海関らしい相撲で県民に希望を与え続けてほしい」とあいさつ。御嶽海関は「なかなかもらえるものではなく、責任の重さも感じる。横綱を目指し精進していきたい」と決意を述べた。
御嶽海関は1月の大相撲初場所で3回目の優勝を果たし、大関に昇進した。来月の5月場所に向けて4日から稽古を再開しているといい、「いい相撲が取れるよう稽古を重ねてしっかり鍛えたい」と意気込みを語った。
また、「横綱になったら目指すものがなくなってしまうので、少し応援をペースダウンしてほしい。皆さんに大関の地位を楽しんでもらってから横綱になりたい」とユーモアを交え、日頃から熱い声援を送り続けている県民に感謝を伝えた。
県民栄誉賞は2015年に創設。県民に明るい希望を与えることに顕著な功績があった人に贈られる。御嶽海関の受賞は5人目。これまでに指揮者の小沢征爾さん、18年の平昌冬季五輪で金メダルを獲得したスピードスケートの小平奈緒選手=茅野市出身、相澤病院=、高木菜那さんら4人に贈られている。
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