1950年代に使用されていたとみられる郵便ポスト
長野県伊那市高遠町の高遠郵便局は今年で開局150年を迎えた。1872(明治5)年に「高遠郵便取扱所」として設置されて以来、住民生活を支えてきた。同局は今月末まで、木製のポスト、昭和や大正時代の写真などを展示し、当時の様子を伝えている。
同局は日本の郵便事業が創業した翌年に設置。92年に「高遠郵便電信局」、1903年に「高遠郵便局」と改称した。明治時代の中ごろから大正時代にかけて電信業務、電話交換、簡易保険、郵便年金なども順次始まった。所在地は何度か移転してきたという。
局内には同地区の高遠歴史博物館から借りた写真数点を貼り出した。大正時代初期に同地区に電話が開通した頃の様子、同局に置かれた電話の交換台などが映っている。展示品には1950年代に使用されていたとみられる高さ約50センチの木製ポストもある。沿革をまとめた表も用意した。
会場では地元住民の絵手紙サークル「東高遠花の会」の作品展を同時開催。中には開局150周年を題材にした作品も飾られている。
同局12代目局長の髙橋晴彦局長は「早くから上伊那の通信インフラの中心として活躍していたと考えられる」とし「これからも皆さまに親しまれる郵便局を目指したい」と話していた。
展示は原則、同局の営業時間(平日の午前9時~午後5時)に観覧できる。
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