町執行部に質問する”模擬議員”
長野県箕輪町男女共同参画推進協議会の実働組織「女性活躍井戸端会議」の委員が”1日町議”となって一般質問する模擬議会が27日、町役場議場で開かれた。町政を身近に感じ女性が参画する機運を高めようと、同会議が企画。代表者の男女5人が登壇。子育て支援や産業振興などについて白鳥政徳町長ら町側に質問を投げ掛け、誰もが暮らしやすい町づくりへのアイデアを提言した。
町政での男女共同参画推進を狙いにした模擬議会は2006年の女性模擬議会以来、16年ぶり。町議14人のうち女性は2人と、女性参画が停滞ぎみな状況を踏まえて、女性の意識向上を図る狙いを含めて実施した。委員24人の職歴や年齢はさまざま。興味のあるテーマごとにグループをつくり、町政に関する質問を練り上げた。
四つのグループの代表者ら計5人が質問に立ち、観光振興策や福祉施策、LGBTQ(性的少数者)への対応などについて、ただした。3歳未満児の保育料の引き下げを求めたほか、住民の植樹活動を通じ、もみじ湖に次ぐモミジの景勝地をつくるよう要望。友人にLGBTQ当事者がいるという大澤あまなさん(45)は、性的少数者らのカップルを公認する「パートナーシップ宣言」を行うよう求めた。「模擬議会の準備作業などを通じて、町政に興味がわいた。私の質問内容を聞いて、LGBTQに理解を示す人が広がっていけばうれしい」と期待した。
箕輪町議選は来年4月に控える。前回選は無投票になっていて、町議会は議員のなり手不足問題に直面している。講評した議会活動活性化委員長の入杉百合子議員は「来春には、ぜひ町議として議場に来てほしい」と呼び掛けた。
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