長野放送
2019年の台風19号災害で被災した長野市長沼地区で、4年ぶりの祭りが開かれ獅子舞が奉納されました。再び戻ったにぎわいの場。住民たちは復興への思いを新たにしています。
長沼神社で9日夜に開かれた祭り。獅子舞の奉納は4年ぶりです。
六地蔵町獅子保存会・岩崎弘幸会長:
「お祭りのことなんて考えている余裕はなかったよね、あの時は。それどころじゃないし、当然中止。長沼神社でやるっていうことが、やっぱり意味がある」
2019年10月13日早朝、台風19号の大雨で長沼地区の千曲川の堤防が決壊。その晩に予定されていた宵祭りは中止となりました。住民達の暮らしは一転、生活再建に追われました。
決壊した穂保区の「六地蔵町獅子保存会」。復興には、祭りや獅子舞で深めてきた絆が欠かせないと考え、練習を続け町内の行事などで披露してきました。
六地蔵町獅子保存会・岩崎弘幸現会長(2020年):
「災害があって(住民が)離れても、みんな心配し合っていたので、(祭りは)やっぱりやりたいし、やらなきゃいけない。それがないと復興じゃない」
ただ、新型コロナのため、2020年、2021年は関係者のみの祭礼だけで住民が集まることはありませんでした。
災害から3年。9日夜、獅子保存会にとって最大の行事・長沼神社の祭りがようやく復活。
3つの町の保存会が獅子舞を奉納し、多くの住民が見守りました。
住民:
「踊りがすごかった」
「久しぶりだったのでよかったです、楽しかったです」
六地蔵町獅子保存会・岩崎弘幸会長:
「よかったよかった。子どもたちが真剣に見てくれて、『ああ、これこれ、この感じ』って思い出させられて。晴れやかですね」
一夜明け、「本祭り」の10日は新築した住宅を回り、舞を披露します。
自宅を新築した住民:
「一つの励みとして、この家も家内安全ということでこれから先に進んでいければ」
自宅を修復した住民:
「ありがたいです、うれしいです。またこれからみんなで前向きにいけるかな」
地区を元気づける獅子舞。改めて復興への思いが一つになりました。
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