守屋山の中腹にある広場「水呑み場」に現在設置されている公衆トイレ
長野県諏訪市は、同市と伊那市の境に位置する守屋山(標高1651メートル)の登山道にある登山者用休憩所(通称・水呑場広場)の公衆トイレを改修する。28日から行政による「ガバメント・クラウドファンディング(CF)」を行い、幅広く協力を募る。衛生環境を向上させ、さらなる誘客を図る考えだ。
守屋山は、山頂から中央アルプス、南アルプス、北アルプス、八ケ岳連峰など360度の眺望が楽しめる大展望が人気で、登山者が年々増加している。ただ杖突峠と頂上のほぼ中間地点にある水呑場には簡易設置型のくみ取り式和式トイレしかなく、悪臭がするため女性登山者などに不評だった。
CFは「信州百名山・守屋山に快適で衛生的なトイレを!守屋山バイオトイレ整備プロジェクト」の名称で、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を活用。総事業費2400万円の3分の1に当たる800万円を目標額に設定した。1口2000円から寄付できる。募集期間は12月26日までの90日間で、ファンディングの結果発表は来年1月を見込んでいる。
事業計画では小便器2基と洋式大便器3基を設置。一つは多目的トイレとする。目隠し塀も設け、防犯とプライバシーにも配慮する。工期は2023年2月の完成を見込んでいる。市は「今後、守屋山登山者の増加が見込まれる。自然環境と利用者に配慮した快適で衛生的なトイレを整備することで登山者の満足度と集客の向上につなげ、守屋山の魅力アップを目指したい」としている。
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