復元住居を背に縄文人の暮らした大地に宿泊用のテントを設営する参加者=富士見町の井戸尻史跡公園
長野県富士見町、原村、山梨県北杜市の八ケ岳西南麓にある3博物館を巡るバスツアー「縄文キャンプ」が27、28の両日、開かれている。3年ぶりの実施で、東京都や神奈川県など全国から11人が参加。富士見町の井戸尻史跡公園にテントを張って、泊り掛けで共同企画展「縄文いきものがたり」の見学や火起こしをして縄文人の生活を体験している。
3市町村が結ぶ八ケ岳定住自立圏共生ビジョンに基づく共同展示の関連イベント。移住定住促進も目的で、東京都八王子市を発着に、富士見町井戸尻考古館、原村の八ケ岳美術館、北杜市考古資料館を回る。コロナ下でも遺跡の魅力を味わえるように、初めて1泊2日のキャンプにした。
史跡公園に到着した参加者は、復元住居を背に縄文人が暮らした大地にテントを設営。その後、考古館学芸員の副島蔵人さんの案内で発掘調査中の曽利遺跡を見学し、足元に広がる約5000年前の生活の痕跡に触れた。夜は木の棒を手で回す「もみぎり」で起こした火を囲み、縄文時代に思いをはせた。
西谷淳さん(30)=東京都=は「人間とは何か知りたくなって参加した。古代の人が暮らした地で、同じような体験をすることで、普段とは違う感覚に気づけた」と話していた。
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