円盤投げを練習するウクライナの「デフアスリート」 ナタリア・ウルスレンコ選手
聴覚に障害があるウクライナの陸上選手が、長野県信濃町で行われている日本代表の合宿に参加しています。家族の安否を気遣いながらの合宿ですが、2025年の国際大会で優勝し、ウクライナを元気づけたいと意気込んでいます。
【動画】家族は防空壕での生活…安否気遣いながらの合宿
リマ・フィリモシキナ選手（左）とナタリア・ウルスレンコ選手（右）
陸上投てき競技のナタリア・ウルスレンコ選手（37）と、リマ・フィリモシキナ選手（36）。2人は聴覚に障害があるウクライナの「デフアスリート」。2日から信濃町で行われている日本代表の強化合宿に参加しています。
今年5月のデフリンピックで金メダル
2人は今年5月にブラジルで行われたデフリンピックで金メダルを獲得した実力者です。
しかし、ロシアによる侵攻後はルーマニアに避難し、コーチなどを付けられず満足な練習ができていませんでした。
練習道具のプレゼント
そこで日本デフ陸上競技協会は、練習環境を提供し、日本の選手の技術向上にもつなげようと今回の合宿に招待。練習道具もプレゼントしました。
リマ・フィリモシキナ選手：
「協会のおかげで来日できました。練習道具もプレゼントしていただき、とても感謝しています」
選手が撮影したマリウポリの様子
ウルスレンコ選手はマリウポリ出身。ロシアによる侵攻の中でも特に激しい戦闘の舞台となりました。自身は避難しましたが、両親は逃げられず、今も国内の別の場所の防空壕で暮らしているということです。連絡はとれていますが、安否を気遣いながらの合宿です。
ナタリア・ウルスレンコ選手：
「自分の家や住んでいた町に戻りたいです。とても切なくやるせない気持ちです。早く元のウクライナに戻ってほしいです」
日本選手と記念撮影
リマ・フィリモシキナ選手：
「2025年のデフリンピックでは、ウクライナ復興の旗を掲げ、金メダルを取りたいです」
2人の目標は2025年のデフリンピックでの金メダル。7日まで長野県内で練習し、その後、北海道でも合宿を行う予定です。
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