提供:北信総合病院
医療機関はすでに大きな負担がかかっています。長野県中野市の北信総合病院は、感染者の受け入れや発熱外来の患者の急増で「経験したことがない状況」「今がギリギリの状態」と危機感を示しています。
【動画】患者急増…走りまわって対応する医療従事者
駐車場を埋める多くの車。職員も走り回って対応しています。これは、北信総合病院の22日の発熱外来の様子です。
10日前の7月11日は、受診者は10人ほどでしたが、21日は44人に。4倍以上に増え、職員も対応に追われています。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「いま、医療の現場では何とか持ちこたえています。この勢いで患者さんが増えてくると、十分な対応ができなくなってしまうことは間違いない。正直、経験したことがない状況にいま突入しつつある」
第7波の医療現場の現状をこう語る北信総合病院の荒井裕国統括院長。
地域の基幹病院でもある北信総合病院。コロナ感染者の病床を14床確保しています。オミクロン株は重症化しにくいとされていますが、それでも現在、半分以上が埋まりました。
最大30床まで確保できるということですがその場合、一般診療への影響が出てしまいます。荒井統括院長は「今がギリギリの状態」だと話します。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「ここから先、コロナの患者さんへの対応を増やさざるを得なくなったとき、一般診療を縮小せざるを得なくなってしまう。懸念される問題点の一つ。倍々ゲームで爆発的な感染拡大が広がっていった場合、どこまでこの状態が維持できるか危機感がある」
長野県は病床使用率が35%以上にならない限り強い行動制限は求めない方針です。
夏休み期間に入り人の動きが活発化する中、荒井統括院長は、制限がないことが気のゆるみにつながってはいけないと警鐘を鳴らします。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「どういう行動制限を指示したらいいか、行政の方でもはっきり判断しかねているところなので、だから(対策せずに)動き回っていいということではなくて、基本的な感染対策にもう一回気持ちを引き締めて、一人一人が取り組んでいただく。その積み重ねが大きな意味合いでの結果を生むのではないか」
なお、県は発熱外来などで医療への負荷が生じているとし、7月25日から県内の薬局など290カ所で無料の検査を実施すると発表しました。検査場所は県のホームページで確認できます。
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