相次ぐ「闇バイト」による特殊詐欺事件 長野県警と大学生が意見交換会
「ルフィ」と名乗る指示役がいわゆる「闇バイト」で募った実行役を使って起こしたとみられる連続強盗事件は警察が捜査を進めています。一方、長野県内でも別の「闇バイト」による特殊詐欺事件が相次いでいます。県警が大学生と意見交換会を開き「安易に闇バイトに応募しない」よう呼びかけました。
フィリピンから移送された容疑者。日本全国で相次いだ強盗事件の指示役「ルフィ」の疑いが浮上していて、4人のうち2人が7日、日本に。残る2人も近く強制送還される見込みです。
この事件では闇バイトで実行役を募り、強盗や特殊詐欺をさせていた可能性があります。
相次ぐ「闇バイト」による特殊詐欺事件 長野県警と大学生が意見交換会
県警:
「(募集をかけられるのは)出し子や受け子というグループ内では一番末端のところ」
8日、県警が県内在住の大学生と意見交換会を開きました。
2021年、県内で検挙した特殊詐欺事件の容疑者49人中32人が20代以下。多くがSNSや知人・先輩から勧誘された、いわゆる「闇バイト」だったといいます。
県警特殊詐欺抑止対策室・水井武文室長:
「犯罪に加担して捕まるのが20代が多い」
「闇バイト」の構図
闇バイトの仕組みです。まず、指示役が高額収入などをうたいSNSなどで実行役を募ります。
応募すると指示役から犯罪計画の連絡を受け、指定された人や家に詐欺の電話を掛けたり、現金やキャッシュカードを受け取りに行きます。実際、SNSなどでは募集があふれ、容易に応募することが可能です。
支持役は身分証や家族の情報を要求
意見交換会で県警は一度、応募したら最後、抜け出せなくなる危険性を訴えました。
「辞めたい」と伝えても「警察に言う」「家族に危害を加える」などと脅される
支持役は身分証や家族の情報を要求してきて、「やめたい」と伝えても「警察に言う」「家族に危害を加える」などと脅されることが多いということです。
相次ぐ「闇バイト」による特殊詐欺事件 長野県警と大学生が意見交換会
意見交換会を終えて…
大学生3年・久保田大翔さん:
「なじみのない言葉だったのですが、受け子と下っ端が闇バイトを通じて(犯罪に)加担しているのを聞いて、怖い実態だなと」
大学2年・柳沢奈々子さん:
「大学の同級生には高額であったりとかSNSを使ったものに対しては、足を踏み入れないということを伝えたい」
長野県警特殊詐欺抑止対策室・水井武文室長
県警特殊詐欺抑止対策室・水井武文室長:
「加担する中でどうしても相手方に個人情報を握られてしまう。その後も組織から抜けられなくなる。一度足を踏み入れると絶対に抜けられないという危険性を認識していただきたい」
県警は加害者になるのはもちろん、特殊詐欺の被害に遭わないようにすることも重要だと注意を呼びかけています。
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