長野放送
里親の男が養育中の児童を性的・身体的に虐待していた事件を受け、長野県が設置した検証委員会が報告書を提出しました。「里親の研修プログラムの見直し」など再発防止の対策を強く求めています。
検証委員会・上鹿渡和宏委員長:
「こういったことが二度と起こらないようにご活用ください」
事件は県が里親に認定した男が養育中の18歳未満の児童に性的・身体的虐待を行っていたものです。
男は、児童福祉法違反の罪などで起訴され、懲役5年6カ月の実刑判決を受けました。
弁護士や医師でつくる検証委員会は報告書で、男が教育目的として体罰を正当化した点を問題視したほか、児童相談所が養育状況を把握していなかったことを「不十分な対応」と指摘しました。
そして、里親の研修プログラムの見直しや児童が悩みを相談しやすい体制づくりを求めました。
検証委員会・上鹿渡和宏委員長:
「(再発防止のため)子どもの声を聞き、客観的に評価をし、成果を子どもの視点で確認する必要がある。『子どものために』だけではなく、『子どもとともに』が重要」
県こども・若者局・野中祥子局長:
「措置先で重大な虐待を受ける事案が発生し、改めて県として謝罪する。県内で二度とこのような事案が発生しないよう、社会的養護に関わる全ての方に周知徹底。県に対する提言については速やかに取り組む所存」
また、県は報告書の内容をホームページに載せることにし、再発防止に取り組むことにしています。
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