小惑星リュウグウから持ち帰った小石のレプリカが公開されているミニ展示場=茅野市八ケ岳総合博物館
探査機「はやぶさ2」が2020年12月6日に小惑星リュウグウから地球に持ち帰った小石のレプリカが、長野県茅野市の八ケ岳総合博物館で12日から展示公開された。レプリカは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の先端工作技術グループが3Dプリンターを使って精密に製作。8・648ミリの実物大と、10倍して見やすくしたレプリカを並べている。
宇宙の謎を探求することや、科学、技術を追求する楽しみを実感してほしいと、3番目に大きい小石をレプリカにした。展示施設を公募したところ、全国で191施設が決まり、同館は県内6施設のうちの一つになる。
レプリカとなった小石は、はやぶさ2が19年7月11日にリュウグウの赤道付近にタッチダウンして採取。太陽系が誕生した46億年前にどんな物質があり、それが現在の地球に、どう関係しているか調べるという。
リュウグウからは生命のもととなるアミノ酸が見つかったことが話題になっている。家族で見学した小学生の矢﨑愛佳さん(11)=同市=は「宇宙にこんな石があるのは不思議な感じ」と話した。同館学芸員、渡辺真由子さんは「小石の小ささを実感してもらい、太陽系の歴史などを想像してもらえれば」と語る。
また初号機「はやぶさ」本体とカプセルが豪州の砂漠に帰還(10年6月13日)する際、日本星景写真協会理事、大西浩次さん=長野市=が現地で撮影した写真も展示している。
8月31日まで。午前9時~午後5時。原則月曜休館。入館料は大人310円、高校生210円、小中学生150円。問い合わせは同館(電話0266・73・0300)へ。
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