小平奈緒選手（長野市・12日午後）
スピードスケート短距離の女王が引退を表明です。2018年の平昌五輪で金メダルを獲得した小平奈緒選手が12日、今年10月のレースを最後に現役を引退すると発表しました。
12日午後2時、小平選手は結城匡啓コーチと共に長野市のホテルに姿を現しました。
小平奈緒選手：
「今から話すことに緊張してて…。今年10月の全日本の500メートルを競技人生のラストレースにすることを決意しました」
声を詰まらせながら会見に臨んだ小平選手。今年10月に長野市のエムウェーブで予定されている全日本距離別選手権を最後に、現役を引退すると発表しました。
小平選手は長野県茅野市出身。3歳からスケートを始め中学校、高校時代に日本一に輝き、五輪にも4大会連続で出場しました。
2018年の平昌大会では、日本女子スピードスケート史上初の金メダルを獲得するなど、これまでに3つのメダルを獲得しました。
35歳で迎えた今年2月の北京大会では、右足のけがの影響で思うような結果は残せませんでした。
ただ、その後のワールドカップで表彰台に上がるなど、まだ世界と戦えることを証明していました。
小平奈緒選手：
「自分自身でも、まだまだ滑り続けることはできるなと思っていますし、長い人生を考えたときにスケートだけで人生を終わりたくないなという思いがほんとに強くて、このくらいが自分にとってはいいんじゃないかという気持ちで。体が自由にコントロールできる状態でもう一度レースがしたいということと、育ててもらった地元・信州でラストレースをしたい」
小平選手は、今シーズンはトレーニングを続けながら地元のイベントなどにも参加していきたいと話しました。10月以降については…
小平奈緒選手：
「氷のあるうちにジュニア世代の子どもたちと現役直後ということもありますので、一緒に滑る機会があればいいなと」
小平選手が思い続けてきたのは地元・信州。2019年には台風19号の被災地・長野市長沼地区でボランティア活動を行い、リンゴ農家と交流も続けています。
小平奈緒選手：
「微力ですが、皆さんのもとで何かできないかと思い行動しただけ。応援のやりとりができてすごくいい経験だった」
育ててもらった信州のために、引退するまでの半年、そして、その後も全力で駆け抜けます。
小平奈緒選手：
「信州に育てていただいたなという思いがあるので、地元信州で皆さんの前でご報告することができて幸せに感じています」
小平選手の引退表明に地元・茅野市の市民は…。
茅野市民：
「小さい時からずっと見ていて努力の人だったので、ここで（競技を）休んでもらってもいいのかなと」
「頑張ってきたからご苦労さまと言いたい。奈緒ちゃんなら頑張れる、違う方面でも」
中学時代の同級生：
「今まで頑張って一線を走ってきているので、奈緒ちゃんの決断については本人の意思を尊重したい。誇りですかね」
長野放送[/MARKOVE]
