御柱の仮置き場に設置されていたしめ縄などを片づける大総代ら
諏訪大社上社御柱祭安全対策実行委員会は25日、諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)で上社に曳き建てられる御柱8本が置かれている、茅野市玉川の「仮置き場」の整理作業を行った。27日からの木作りを前に、御柱の周囲に神域を示すために張られたしめ縄や笹竹、くいなどを撤去した。
今回の御柱は30年ぶりに諏訪大社社有林の御小屋山から伐採された。多くの氏子に見てもらおうと、昨年10月27日に八ケ岳中央農業実践大学校の所有地を借り、仮置き場が設置された。
この日の作業には、上社大総代約30人が参加。諏訪大社上社神職による神事の後、周囲に建てられたくいを抜き、御柱に積もった雪をほうきで取り払った。
実行委員会の笠原透委員長(75)=諏訪市中洲神宮寺=は、「実践大学校にきれいな形で仮置き場を返したい思いで作業を行った。山出しはトレーラー搬送になったが、ここから曳行したかったという思いはある。トレーラー搬送ではあるが、『密』にならないようコロナ対策をしっかりして、多くの人に見てもらいたい」と話した。
本宮一の柱を担当する豊平・玉川地区の矢島正恒大総代(67)=茅野市豊平南大塩=は、「いよいよ山出しが始まる。伝統文化、技術を引き継ぐ責務もある。しっかりと木作りをして次世代に伝えていきたい」と話した。
8本の御柱は26日に山出しのスタート地点となる綱置き場に重機とトレーラーで運ばれ、27日から柱ごとに木作りが行われる。
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