長野放送
長野市で16日、性の多様性についての研修会が開かれました。講師を務めたのは、LGBTQ当事者のシンガーソングライターで、「一人一人の違いを知ってほしい」などと語りました。
♪『Patrie』
「立ち止まることもあるけれど この光を大切に刻もう…」
会場に響くのびやかな歌声とピアノの音色。演奏したのは、上伊那在住のシンガーソングライター、伊藤ひよりさん。男性として生まれましたが、今は女性として生きています。
16日、長野市で市職員などを対象に開かれた性の多様性についての研修会。伊藤さんはLGBTQ当事者として講師を務め、自身の苦しんだ過去などを語りました。
シンガーソングライター・伊藤ひよりさん:
「高校、大学と進んでも、変わらず体への違和感や周りの人たちの冷たい視線とか、心ない言葉に苦しめられました」
そんな伊藤さんの心の支えとなったのが、5歳から打ち込んできたピアノなどの音楽。7年前から本格的に音楽活動も始め、生きることや命の大切さをテーマにした曲を歌い続けています。この日も計6曲を披露しました。
♪『生きて逝きて』
「いつか笑えるときが来るように 生きて 逝きています 生きて 逝きています」
音楽を通じて自分自身を受け入れられるようになったという伊藤さん。LGBTQへの理解を深める活動にも取り組んでいて、まずは「一人一人の違いを知ってほしい」と語りかけました。
シンガーソングライター・伊藤ひよりさん:
「(LGBTQも)1人1人違うっていうことがあります、本当にとにかく知ってほしい。ちょっとでも頭の隅に置いておいていただくと、これからの皆さんに生きていく何かのきっかけになっていくのではないかなと」
講演を聞いた職員:
「自分を大事にするっていう基本的な部分が、一番そうだなって納得した」
「心と体がどうであろうが、どんな命も大切にしたいって、そこがとても感動しました」
長野市は2022年12月にパートナシップ宣誓制度を導入していて、今後も定期的に研修会を開いていきたいとしています。
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