下社山出しの曳行路と並行する「御柱古道」の傷んだ木橋を補修した下諏訪町職員
長野県下諏訪町は23日、諏訪大社御柱祭下社山出しの曳行路である県道八島高原線と並行して北側の山腹を通る遊歩道「御柱古道」の、職員による整備作業を行った。古道は御柱の曳き出し地点「棚木場」から「斧立社」までを結ぶ総距離1700メートルの小道で、混雑する山出し曳行路の迂回路として使われてきた。今回、通常時も森林浴を楽しむ散策路として整備する。工事は3月末に完了予定。
森林の公益性を高める活動などに助成する県林業コンサルタント協会の「森と人いきいき助成事業」の補助金500万円を活用。これまでに、斧立社や蝶ケ沢、鼓舞沢橋、野田ケ沢、棚木場など県道との接続路がある6カ所に案内看板を設置。次のポイントまでの距離や所要時間、マップなどを載せ、散策しやすい環境を整えた。
昨年8月の豪雨で古道にある木橋20基のうち5基が流失したため、業者が鉄製の橋を設置する工事も順次進めている。
23日は、町産業振興課職員5人が傷んだ木道の補修作業を行った。当初、山出し前に大総代らと協力して実施する予定だったが、新型コロナウイルス感染症予防の観点から職員のみで行った。棚木場近くの木橋では、橋下の土砂を取り除いたり、丸太を新しいものに取り換えたりし、針金で固定した。
同課担当者は「今回は山出しの曳行がなくなり、祭り本番では使用しないが、観光資源として通常時でも御柱祭を感じながら歩き、心と体のリフレッシュにつなげてほしい」と話した。
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