地元の学生とともにワークショップに臨む相模女子大のゼミ生ら
長野県駒ケ根市は、人口減少やコロナ禍など新たな時代に対応する地域や人の将来像を探る「シン”KOMAGANE”プロジェクト」の一環として、相模女子大学(相模原市)のゼミ合宿を5日から4日間の日程で受け入れている。首都圏の若い女性の意見をまちづくりに生かす取り組みで、公共政策について学ぶ3年生10人が市内に滞在。地元の学生や住民とのワークショップ、まち歩きなどを通じて市の課題や解決策を研究し、市に提言する。
合宿に訪れたのは研究テーマの一つに「地域課題の解決」を掲げる同大人間社会学部社会マネジメント学科の田中啓之教授のゼミ生。学生らは同市東伊那の研修施設「駒ケ根ふるさとの家」に宿泊し、地元学生や移住者との交流、市内の散策などを通じて駒ケ根の魅力や課題、その改善策を探る。
初日は地元赤穂高校の生徒会役員3人と県看護大学の学生の代表5人と一緒にワークショップを行い、首都圏と駒ケ根の暮らしを対比させる形で、それぞれの「良い点」「満足できない点」を抽出。駒ケ根の良い点では自然の豊かさや人の少なさなどが称賛される一方、満足できない点として移動手段や店、遊び場の少なさなどが指摘された。
ゼミ長を務める溝口梨夏さん(21)は「移住定住の促進策について事前に学んできた。合宿を通じて駒ケ根の良いところを見つけ、マイナスをどう改善するか考えていきたい」と話していた。ゼミ生らは研究の成果をまとめ、来年1~2月ごろ市への提言を予定している。
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