在庫となったタオルマフラーやお土産セット。町実行委事務局は新たな販売方法を検討している
長野県下諏訪町御柱祭実行委員会は、今春開催の諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)の下社山出し最大の見せ場「木落し」の中止に伴い、有料観覧席チケット代の払い戻し方法について検討した結果、全額返金とする方針を決めた。同実行委員会会長を務める宮坂徹町長が2日の定例会見で明らかにした。
入金済みのインターネット販売チケット約2000枚について、規約では中止の場合はお土産セットやタオルマフラーなどの代金(約1万1000円)を差し引いた金額を返金するとしていたが、購入者から「さまざまな意見」(宮坂町長)が寄せられ、宮坂町長ら同実行委役員で検討した結果、同25日に全額返金の方針を決めたという。
宮坂町長は「全額返金を求めるご要望を多くいただいた。熱い思いで購入していただいた皆さんが納得する対応にしたい」と説明。「御柱祭はここで終わるのではなく、(5月の)里曳き、次の御柱祭もある。今後も支援してほしい」と、”御柱ファン”への配慮をにじませた。一方で、実行委予算の最大の収入源である観覧席収入がなくなった点について「赤字を圧縮する対応をしていく」とした。
諏訪地方の特産品など8商品を詰め合わせたお土産セットはすでに5000セットが発注済み。現金化に向け、今後、インターネットなどで個別、セット販売を検討している。
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