長野放送
長野県飯田市の信南交通が11日、新型コロナウイルスの影響などで「天竜舟下り」の事業から撤退する方針を明らかにしました。今年3月までに引き受け先が見つからない場合、事業の廃止も視野に入れています。
信南交通・中島一夫社長:
「この事業(舟下り)に対して、お金をつぎ込むことはもう不可能であると」
11日午前、信南交通の中島一夫社長が撤退の方針を明らかにしました。
飯田市の弁天港から時又港の6キロを結ぶ「天竜舟下り」。1990年代には年間18万人いた利用者は、新型コロナの影響もあって去年は1万8000人に減り、単年で8000万円の赤字を出していました。
主力の高速バスなどバス事業の売り上げがコロナ以前の3割に減る中、「地域の足」のバスの維持を優先したいということです。
信南交通・中島一夫社長:
「バス事業者として今、経営は危機にあります。そこ(舟下り)をやると地域の乗り合いバスも高速バスも共倒れになってしまう」
事業再生計画をまとめる今年3月末までに引き受け先が見つからなければ、「舟下り」は廃止される見込みです。
天竜川では、下流の天竜峡温泉港と唐笠港を結ぶ「天竜ライン下り」が運航しています。
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