「全面結氷」を認定した八剱神社の宮坂清宮司(左)ら=7日午前8時20分ごろ、諏訪市上諏訪の立石公園
諏訪湖の氷がせり上がる御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる八剱神社(長野県諏訪市小和田)は7日朝、湖面の「全面結氷」を今季初めて認定した。観察3日目での認定で、1989(平成元)年以降では4番目に早い記録。7年目に一度の御柱年ともあって、2018年以来4年ぶりの出現に向けて神社関係者の気持ちも高ぶった。
午前6時30分ごろ、宮坂清宮司(71)と氏子総代ら計8人が諏訪市豊田の舟渡川河口付近で観察を開始。気温は宮坂宮司らが持ち込んだ温度計で氷点下5度。年末年始から低温が続いたことで水温は0・9度まで低下していた。氷は厚さ5ミリ~2センチだった。
湖岸からの観察では「ほぼ全面結氷」との見解が出たが、湖面を広範囲に調べるため、高台にある同市上諏訪の立石公園にその後移動。全域が薄氷に覆われているのを双眼鏡で確認した宮坂宮司が「全面結氷」を宣言した。近年になく早い時期での認定に、参加者からは驚きと喜びの声が上がっていた。
宮坂宮司は「全面結氷は御神渡りの第一条件。水温が低く環境が整っているので冷え込みを待つだけ。明日からの観察がとても楽しみ」と久々の出現に期待を膨らませた。
昨年は1月13、21日の2回全面結氷したが、その後は降雨などで氷の状態が悪化して未出現に終わり、平成以降の33年間で24回目となる「明けの海」が認定された。
[/MARKOVE]