青木政憲容疑者(31) 長野中央警察署に移される(5月26日夜)
4人の命が失われた長野県中野市の猟銃発砲立てこもり事件は、きょう(6月1日)で発生から1週間となりました。警察は捜査本部を設置し100人態勢で全容解明を進めています。4人を襲い、自宅におよそ12時間立てこもった容疑者。改めて、事件を振り返り、これまで分かっていることをまとめました。
防犯カメラに映っていた女性2人(事件前日午後4時半ころ)
事件を目撃した人:
「畑作業をしていたんです。そしたら『誰か助けて』と女の人が走ってくるのが見えた。男が追いかけてくるのを見て、これはやばいかなと思って『おじさん助けてください」と言って、そんなことしている間に男に追いつかれて3メートルくらい手前で捕まって、左胸にサバイバルナイフみたいなでかいナイフで刺した。『殺したいから殺してやった』って」
村上幸枝さんを襲った瞬間を目撃していた男性の証言。強い殺意が感じられます。
青木容疑者はまず女性2人を襲いました。
「ぼっちとばかにされていると思っていた。以前から襲おうと思っていた」。
事件前日、現場近くの防犯カメラの映像には犠牲になった女性2人が散歩している様子が映っています。
ほぼ毎日、夕方一緒に散歩していて、容疑者の自宅の前を犯行時間帯の午後4時半ごろに通っていました。
女性2人が犠牲に
そして、当日、竹内さんを自宅近くで、逃げた村上さんをおよそ150メートル離れた畑で襲いました。
竹内さんの遺体は、道路上から自宅の裏の方に台車を使って移動させていました。
また、村上さんの遺体も台車で運ぼうとしていて、隠そうとした可能性もあるということです。
警察は散歩コースを把握し待ち伏せて襲った計画的な犯行だったとみています。
また、2人が散歩中に話す様子を「自分をばかにしている」と一方的に思い込み、恨みを募らせたとみています。
警察官2人が乗っていたパトカー
警察官2人を襲った状況も分かってきました。
110番通報を受け、パトカーが急行。運転席に中野警察署の池内卓夫さん、助手席に玉井良樹さんが乗っていました。
そこに自宅から猟銃を持ち出した青木容疑者が現れ、運転席に銃口を向けました。
「射殺されると思って先に撃った」。
事件を目撃した人:
「バーンって音だけ(聞こえた)。見てない、逃げるのに必死で。犯人はそのまま自宅の方へ向かって行ったので、(パトカーの警察官は)どんな状況でいるのかなと思って(近寄った)。運転席側の警察官はうなだれていた、頭だけ動いていた」
捜査関係者によりますとまず、運転席側から窓越しに池内さんを撃ち、そのあと、玉井さんを撃った様子がパトカーのドライブレコーダーに映っていたということです。
玉井さんは撃たれた後、外に出ましたが、容疑者はパトカーの後ろを回りこんで、助手席側に行き、ナイフで刺したということです。刺された傷は心臓まで達し、これが致命傷となりました。
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