ウクライナから高森町に避難・イゴール・ユカリチュクさん
21日閉幕したG7広島サミットです。ウクライナのゼレンスキー大統領が急きょ、来日。各国に支援の継続などを求め、原爆資料館も訪ねました。長野県高森町に避難している元志願兵の男性は「ウクライナへの理解が広がる」と評価し「復興や負傷者救済に更なる支援を」と話しました。
【動画で見る】避難のウクライナ元志願兵「復興や負傷者救済に更なる支援を」
ウクライナのゼレンスキー大統領。当初、オンラインで参加予定でしたが、急きょ来日。各国首脳に支援の継続を訴えました。
また平和記念公園や原爆資料館も訪問。広島とウクライナを重ね合わせていました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領(21日夜の記者会見):
「私たちの街はロシアの砲撃で焼き尽くされ、広島で見たような廃墟になっている。東部と南部の領土奪還を夢見ている」
ウクライナから高森町に避難・イゴール・ユカリチュクさん:
「ゼレンスキー大統領が日本に来て平和と支援を求めることにより、21世紀にこのような戦争があってはならないことを各国は必ず理解していただけると思うし、ロシアにもっと圧力をかけてウクライナを支援してくれることを願う」
ゼレンスキー大統領の電撃訪問をこう評価したのは、高森町に避難しているイゴール・ユカリチュクさん(46)です。元志願兵で5度、負傷して除隊。
自身が支部長を務める空手団体「禅道会」などのサポートを受けながら4月から高森町で暮らしています。
サミットでは「核兵器のない世界の実現」を目指していくことが確認されましたが、具体的な道筋は見えていません。
ウクライナは旧ソ連時代の核兵器を放棄。今、ロシアの核兵器の脅威にさらされています。
イゴール・ユカリチュクさん:
「核の脅威を突き付けられていて、とても驚いているし残念に思う。使われないと願っているけど、もし使われてしまったら世界中の核兵器バランスが崩れて混乱状態になり、他の国も(核兵器を)使う可能性が高くなるから絶対に使われないことを願っている」
終わりが見えない軍事侵攻。
イゴールさんは、今回の会合を機に支援が一層強まればと期待しています。
イゴール・ユカリチュクさん:
「(大統領の訴えで)たくさんの国がロシアに圧力をかけて戦争を終わらせるように訴えると思うし、もっと軍事支援・人道支援をいただけるようになると思う。軍事支援は、日本には難しいことは理解しているので、破壊された街の復興やけがを負わされた人の立て直しのために、人々の体と心の傷を治すために経済的な支援が一番重要で、それを期待したい」
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