名器ベーゼンドルファーでベートーベンを暗譜で弾く中堀さん
長野県伊那市の県伊那文化会館で、同館所有のピアノをホールで自由に演奏できるイベント「音楽家気分で世界のピアノを奏でよう」が始まった。参加者らはファン垂涎(すいぜん)の名器が奏でる音色と弾き心地を楽しみながら、ひとときの音楽家気分に浸っている。
2006年から続く恒例のイベントだが、今年は空調改修工事で5月末まで貸館を停止しているため、過去最長の11日間を設定した。開館35周年記念と6月の貸館再開を控えたプレオープン企画として、会場も大小の両ホールを初めて使用し、97鍵の鍵盤を持つ「ベーゼンドルファーМоdel290『インペリアル』」(小ホール)と、”弾く芸術品”とも呼ばれる「スタインウェイD―274」(大ホール)の2台を演奏用に開放した。
5日に参加した木曽林業大学校講師の中堀謙二さん(75)=南箕輪村=は、70歳から練習を始めたというベートーベンのピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」をベーゼンドルファーで弾いた。イベントの常連で、今回もいの一番に申し込んだという中堀さんは「絵画的な温かみのあるベーゼンドルファーの音色が好き。鍵盤の感触もすごくいい」と満足げに話した。
参加者を募集中。開催日時は7、12、13、19、21、26、27日の各日午前10時~午後4時。1枠1時間で500円。申し込みは1人(グループ・家族)1枠で、両ホール、複数日は不可。先着順で定員になり次第締め切る。
すでに定員に達している日もあり、残りわずか。申し込み、問い合わせは同館(電話0265・73・8822)へ。
[/MARKOVE]