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諏訪市在住の報道写真家石川さん 60余年分のネガを次代に 長野県(長野日報) – 長野県地域ニュース

諏訪市在住の報道写真家石川さん 60余年分のネガを次代に 長野県(長野日報)

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撮りためた写真は膨大。ネガ1枚ずつに撮影日、撮影場所を明記し、出版に向けて原稿書きも進める石川文洋さん=諏訪市尾玉町の自宅書斎
ベトナム戦争や東日本大震災など被災者らに寄り添って写真を撮り続ける、報道カメラマン石川文洋さん(85)=長野県諏訪市尾玉町=は、これまで撮りためた100万枚とも言える膨大な写真のネガを整理、15冊の写真集にまとめ、ネガは生まれ故郷の沖縄県に寄贈する考えを発表した。写真集は60余年の報道写真家の人生を記し、小学生に理解してもらえる内容を目指す。

◆人生を変えたベトナム滞在◆

石川さんは1938年那覇市に生まれた。64年、24歳の時、勤めていた毎日映画社を辞め香港への「無謀な旅」から冒険が始まった。そこからベトナムに渡ったことが、その後の人生を大きく変えた。

65年から68年までベトナムに滞在。米軍やベトナム政府軍のヘリコプターに同乗させてもらい、日本人では唯一、北と南の最前線で取材。寸前の所で命拾いをしながら1万5000枚を撮影した。帰国後、朝日新聞社に15年間勤め、46歳でフリーになった。

この間、ラオスやカンボジア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ソマリア、アフガニスタンなどの 戦場をはじめ世界55カ国を巡っている。戦争後の一般の人々の暮らしにも注目。ベトナム戦時下で出会った10歳の子どもが、今は祖母になっている過程も追い続ける。

併せて、日本では唯一地上戦が行われた沖縄にも年何回か出向き、沖縄が抱える今日の課題を自分の目で捉え、広く発信。東日本大震災の被災地では被災者に寄り添い、「震災を多くの人に伝え、記録に残すこと」に努めている。

石川さんはすでに60冊余の写真集、著書を発刊している。新たなシリーズは、「沖縄」「ベトナム戦争」「日本の表情│日本縦断徒歩の旅」「災害列島・東日本大震災…」など15項目。「戦争は必ず民間人が犠牲になる」「命の大切さを知ってほしい」という願いを込め、小学生に分かりやすい書き口で、価格も出来るだけ抑えたい―としている。

◆記録を残すこと 85歳自分の使命◆

ネガについて石川さんは、寄贈の意向を沖縄県に伝えている。同県では「正式に決まれば貴重な写真。一般の人たちが利用できるようにしたい」という。

石川さんは「戦場で同僚が何人か亡くなっている。記録を残すことは10日で85歳になった自分の使命。子どもが戦争について知る機会になればうれしい」と話している。
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[紹介元] 長野日報 – Yahoo!ニュース 諏訪市在住の報道写真家石川さん 60余年分のネガを次代に 長野県(長野日報)

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