コンビニエンスストアでの詐欺被害防止率は長野県が全国1位
「電話でお金詐欺」についてです。コンビニエンスストアはその被害を防ぐ最前線となっていて、2021年、長野県内の防止率は全国1位となりました。その理由と後を絶たない被害状況、今後の課題を探りました。
【動画で見る】全国1位の44%…長野県内コンビニの詐欺被害防止率 その理由は?
■ 店での声がけで詐欺被害防止
富永一男さん(左)に警察から感謝状
松川村のコンビニエンスストア。警察から感謝状を贈られたのは、オーナーの富永一男さんです。富永さんたちは来店した高齢者の詐欺被害を未然に防ぎました。
80代の男性が電子マネーカード3万5千円分を買おうとしたが…
9月1日、夜7時ごろ、80代の男性が来店。男性は電子マネーカード3万5千円分を買おうとレジへ。対応したアルバイトの男性スタッフは、まとまった金額の電子マネーの購入だったことから、一旦、レジを止めました。
店のオーナー・富永一男さん:
「大きな金額というのは、こういうご時世ですので、(購入前に)止めてくれということで、今回も止めていただいた」
店のオーナー・富永一男さん
富永さんが呼ばれ購入理由を尋ねると…
店のオーナー・富永一男さん:
「『パソコンにウイルスが発生した』とか、そのような理由。その時点で詐欺だと思いますので待ってもらい、もう一回考えてみる時間をつくって」
詐欺だと確信した富永さんは警察に通報。「セキュリティーソフト」を買わせる名目の「架空請求」だったことがわかりました。
■ コンビニエンスストアでの被害未然防止率…長野県が全国1位
特殊詐欺被害未然防止率(日本フランチャイズチェーン協会調べ)
被害を水際で食い止めるコンビニ店。その数は増加傾向で、業界団体のアンケート調査によると2021年、県内では921店舗中405店が被害を防ぎ「防止率」は全国1位の44.0%でした。全国平均の25.0%を大幅に上回っています。
実際、「高額な電子マネーの購入時には声をかける」「日頃から従業員に注意喚起している」などの対策を多くの店が講じています。
店のオーナー・富永一男さん
店のオーナー・富永一男さん:
「年配の方が大きなお金を支払う、そういうものは(スタッフに)止めてくれと。そこが一番大事かなと思ってます」
■ コンビニエンスストアと警察が連携
「警察から指導を受けた」が88.9%
背景にあるのは警察との連携。「警察から指導を受けた」という回答は88.9%に上り、全国平均の66.3%より高くなっていて、日ごろの指導や訓練の成果だとみられています。
長野県警 特殊詐欺抑止対策室・水井武文室長:
「誰かが止めるって言ったら、コンビニの店員さんに止めてもらうのが大きなとりでになる。そこに対して防犯活動でお願いしますというところは、懸命に取り組んでいる」
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