JR踏切を一気に通過する矢彦神社一之柱
「信濃の国二之宮」の格式を持つ矢彦神社(長野県辰野町小野)と小野神社(塩尻市北小野)の御柱祭「小野御柱」の山出しのトップを切って、矢彦神社一之柱・四之柱の山出し祭が5日、行われた。昨年伐採して大切に安置してきたモミの大木を、氏子が一致団結して里へと曳行。5月の里曳きの開始地点へと曳き着けた。
矢彦神社の一、四之柱は辰野町小野の小野地区御柱祭実行委員会(小澤達司委員長)が奉仕。昨年10月に斧入れ・根倒しを行い、樹齢約90年、目通り周囲約3メートルのモミを一之柱に、樹齢約85年で目通り周囲約2.2メートルのモミを四之柱の用材として伐採した。
山出しには地元の氏子ら約400人が参加。午前8時、小野公園東側山の神前の安置場から一之柱の曳行を開始した。里へと続く山あいの細い道を協力一致で曳行し、途中のJR踏切や国道153号は、木やりとラッパの音を合図に一気に通過。午後2時ごろには2本の柱が約900メートル離れた里曳き開始地点の安置場まで曳き着けられた。
曳き付けが終わると宝投げが行われ、曳行に参加した氏子をねぎらった。また山出しには地元の小学生ら約40人でつくる子ども木やり隊も参加し、かわいい木やりで祭に花を添えていた。
小澤委員長は「小野御柱の先陣を切って行う山出し祭。これから続く小野御柱の盛り上げにつながる山出しになった」と氏子に感謝。一之柱元綱長の小野将平さん、四之柱元綱長の原辰彦さんは「何より楽しく安全に、そして無事に終えることができて良かった」と笑顔をみせた。
山出し祭は今後、矢彦神社の三之柱が19日、二之柱は25~26日、小野神社の一・三之柱は25日、二・四之柱は26日にそれぞれ行い、里曳き開始地点まで曳き着ける。
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