「北小おんばしら」の柱で作ったベンチ。早速腰を掛けて喜ぶ児童
長野県下諏訪町の下諏訪北小学校で昨年9月に開かれた同校伝統の「北小おんばしら」で、児童が協力して曳いた柱を活用したベンチ2基が26日、同校校庭に設置された。PTA有志らでつくる北小おんばしら実行委員会メンバー約20人が同日、ベンチを設置する最終作業を行って完成。児童や教諭らも集まり、全員でベンチの完成を喜び合った。
同実行委では、子どもたちに北小おんばしらの記念として何かを残してあげたい-と、ベンチ作りを企画。1月下旬から作業を進めてきた。スギ材の柱から座面や脚の部分を切り出し、やすりをかけ、ニスも塗った。1基の大きさは長さ約2メートル、幅約40センチ、高さ約40センチ。この日の作業では座面などを校庭南側に運んで組み立て、ベンチを鉄筋で地面に固定した。
作業を手伝った児童会長(12)は「みんなで頑張った御柱で作ったベンチなので思いが詰まっている。(後輩たちに)大切に使ってほしい」と願った。副会長(12)と書記(12)の児童も「こうして形に残してくれてうれしい」「御柱を椅子で使うことができるなんてすごい」と喜んだ。
坂本真一校長は「子どもたちが魂を込めて曳いた御柱に実行委の皆さんが魂を込めてベンチにしてくれた」と感謝した。
山田賢二実行委員長(45)は「ベンチとして形に残すことができて良かった。クラスの仲間とやった『北小おんばしら』が記憶に残ってくれたら」と話した。
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