完成したジャムをPRする学生たち=南箕輪村の信大農学部
信州大学農学部(長野県南箕輪村)は7日、学生が栽培から加工まで携わった果物を使ったジャム12種類の販売を構内の生産品販売所で始めた。同学部オリジナル品種のヤマブドウ「貴房」のジャムを今回、本格的に発売。技術職員らは「ポリフェノール成分などを他品種よりも多く含み、機能性にすぐれている。将来的にはワインやジュースなどにも加工し、ブランド化していきたい」と意気込む。
貴房は、機能性の高さと実用レベルの収量性を併せ持つことを目標に、同学部春日重光教授が育成した品種。2019年に品種登録し、昨年は10アールを栽培して336キロを収穫した。
ほかのジャムと同様にグラニュー糖以外の添加物は加えないことを基本に、果実の特徴をそのまま生かして加工。糖度が高く、酸味もしっかりしており、濃厚な味わいに仕上がった。200グラム入り1本で595本を用意した。
昨年は天候にも恵まれ、果樹全体が豊作。ジャムにはブドウのほかに、リンゴ、ブルーベリー、イチゴなどを取りそろえ、1本200グラムでいずれも税込み400~500円で販売する。3月末までに1万8000本を加工して、順次店頭に並べる。
栽培や加工に関わった植物資源科学コース2年生46人がラベルを担当。全員の作品を採用しており、個性あふれるデザインも楽しめる。
同2年の学生二人は「貴房という品種にも触れて、楽しみながらラベルを作ることもできた。食卓も華やかになり、どれもおいしいので味わってほしい」とPRした。
全国発送にも応じる。問い合わせは農学部附属施設担当(電話0265・77・1318)へ。
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