長野県警山岳遭難救助隊・岸本俊朗隊長
29日、バックカントリーでスキーをしていた外国人4人が巻き込まれた長野県小谷村の雪崩。捜索隊は現場に取り残されていた男性2人を救助しましたが、死亡が確認されました。
捜索活動(提供・長野県警)
雪崩現場の白馬乗鞍岳の麓、栂池高原スキー場。朝から降り続いた雪はまだ降っており、時折強い風と雪で視界が悪くなります。
この雪の中、警察は30日、雪崩に巻き込まれ現場に取り残された外国人2人の捜索を行いました。
午後5時ころに2人を麓まで運んだ
午前中に心肺停止の状態で2人を見つけ、午後5時ころに2人を麓まで運びましたが、死亡が確認されました
雪の中、救助活動は難航したということです。
白馬乗鞍岳・資料
今回の雪崩は大雪の後に起きやすい「表層雪崩」とみられます。警察は改めて雪崩とバックカントリーへの注意を呼びかけています。
雪崩は29日午後2時半ごろに起きました。栂池高原スキー場のさらに上の標高約2100メートル、白馬乗鞍岳・天狗原の東側斜面で外国人4人が巻き込まれました。
29日夜のうちに2人を救助。1人が肩の痛みを訴えて病院に搬送されました。
現場にはアメリカとオーストリア国籍の男性2人が意識不明の状態で取り残され、県警の山岳救助隊は30日朝から捜索を行いました。
捜索へ向かう隊員
県警山岳遭難救助隊・岸本俊朗隊長:
「人が一度に埋まる規模の雪崩。サイズ的には相当、大きな雪崩だったと思う。おとといの降雪の後なので、雪崩の危険性はかなり高かった」
出発からおよそ3時間半後、雪崩の現場で男性2人を発見。心肺停止の状態でした。
警察によりますと、2人は尾根から500~600メートル下で発見され、20~30センチ埋まっていたということです。
(記者リポート)
「今、救助隊のスノーモービルが下山してきました」
午後5時ごろに救助隊は2人を麓まで下ろしました。
その後、死亡が確認されました。
表層雪崩
今回の雪崩は「表層雪崩」とみられます。「表層雪崩」は、かたくなった古い雪の上に新しい雪が積もり、滑るように崩れ落ちる現象です。
2021年に乗鞍岳で起きた「表層雪崩」では、幅200メートル、長さ300メートルの規模で登山中の1人が死亡しました。
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