自宅が建っていた場所
火災からの再出発です。2022年9月、長野市上野で住宅など18棟を焼く大規模な火災が起きました。自宅と実家を失った男性は再建を決意。一方、自身の経験から支援の必要性を訴える活動も始めました。
【動画で見る】18棟焼く火災からの「再出発」
中沢太郎さん
中沢太郎さん:
「広いですよね。広いし、こんなに景色、広がっちゃうんだね、これだけないと」
長野市上野の中沢太郎さん(50)。
今は空き地のこの場所に、一人で暮らしていた自宅と母と妹が暮らしていた実家がありました。
長野市上野で火災が発生(2022年9月6日)
(記者リポート・9月6日)
「あちら風にあおられて、かなり音を立てながら火、そして煙が上がっています」
2022年9月6日、長野市上野で火災が発生。火は台風による強い南風にあおられ、一気に燃え広がりました。
連絡を受け仕事場から駆け付けた中沢さん。すでに火は、火元とみられる別の住宅から自宅と実家に燃え広がっていました。
中沢太郎さん(被災当時)
中沢太郎さん(被災当時):
「(この先は)まったくまだ考えつかないので、これからどうしようかなと」
長野市上野で火災が発生(2022年9月6日)
住宅など18棟焼きました。
原因は現在も「調査中」。
中沢太郎さん(火災から1週間後)
中沢太郎さん:(火災から1週間後):
「怖いですね、火って本当に…改めて感じますね。思い出のアルバムとか、そういうものは出せたらよかったなと」
生活再建を支えたのは仕事仲間や友人
火災から1カ月、自宅と実家は解体され更地に…。
被災後、中沢さんは知人の家に身を寄せていましたが、このころから近くのアパートを実費で借りて新たな生活を始めていました。
生活再建を支えたのは仕事仲間や友人です。
中沢太郎さん::
「この部屋は100%ご支援いただいたもの」
ソファーやテレビなどの家財は、ほとんどが支援されたものです。
中沢太郎さん:
「この1カ月の間にいろんな方がご支援をしてくれて、そこの感謝につきる1カ月だったなと。すごく新鮮な感じもしますし、難しく考えるよりも楽しく考えていく時間の方が増えたかなと」
高校時代のアルバム
「奇跡的」に焼け跡から見つかったという大切なものを見せてくれました。高校時代のアルバムです。
中沢太郎さん:
「このしゃべっているのか、歌っているのか思い出せないけど。本当にうれしかった、(見つけて)唯一、本気で泣いた時間だったんで。これも皆さんからいただいたものと一緒に宝物として大事に」
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