お披露目試飲会で並んだそばビールとそばの前菜。関係者を前に今後の戦略を語る齋藤社長(右)
クラフトビールの製造販売を行うエイトピークス(長野県茅野市北山、齋藤由馬社長)は、茅野市産のソバを原料に用いて醸造した「8soba」を発売した。7日夜に同市のちの観光まちづくり推進機構(DMO)でお披露目試飲会を開き、関係者が完成を祝った。市内のそば料理6店でつくる八ケ岳蕎麦切りの会の有志もビールに合うそばの前菜を用意。相乗効果を高めるために連携していくことも確認した。
八ケ岳西麓のそばで地域のブランド力を高めようと、それぞれに努力を重ねてきた生産農家、蕎麦切りの会、エイトピークスを、ちのDMOや茅野商工会議所がつないだ。
「そばビール」は茅野市産のソバを使った発泡酒で、330ミリリットル入り520円(税別)。初回は500本製造し、11月4日に出荷を開始した。現在はJR茅野駅の土産品店「モン蓼科」で取り扱っている。フルーティーな香りとそばの風味、とろみが特徴で、順次、諏訪地域の飲食店や小売店に卸していく。瓶に貼ったラベルは青空と八ケ岳連峰を背景にソバ畑が広がる風景を描いた。
試飲会では蕎麦切りの会有志がそばがきの磯辺焼きやソバの実入りのポテトサラダ、ガレットなど7種類を用意した。ビールの味わいと魅力を引き出す前菜の数々に関係者が舌鼓を打っていた。
齋藤社長(33)は「高品質の茅野市産のソバを料理で味わい、ビールで楽しむ。相性の抜群のペアリングをこの地域で堪能してもらうのが狙い。ロングセラーのビールとなって地域を 盛り上げたい」と語った。蕎麦切りの会の宮坂新一会長(55)は「十割そばや地産地消という切り口だけでは差別化が難しい時代になった。より深掘りし、食を通じてこの地のそばを発信するのに、そばビールは適している」と話した。
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