人形を巧みに操る箕輪中学校古田人形部の生徒たち
長野県箕輪町上古田で江戸時代から受け継がれている県選択無形民俗文化財「古田人形芝居」の定期公演(町教育委員会など主催)が3日、町文化センターで開かれた。古田人形芝居保存会と箕輪中学校古田人形部が出演。情感豊かに人形を操って、観衆約100人を幽玄の世界に引き込んだ。
保存会は、伝統芸能を次世代につなごうと、箕輪中、箕輪西小で人形の操り方などを指導。定期公演を通して、普及に努めている。
保存会が、舞台を清める「三番叟」を上演して開幕。すれ違う男女の悲恋を描いた「生写朝顔話」では、宿屋の段を箕輪中が、続く大井川の段を保存会が披露し、物語をつないだ。「人形が人間に見えるように、練習成果を発揮したい」と舞台に臨んだ箕輪中。太夫の語りと三味線の音色に合わせ、3人一組で人形を巧みに操った。盲目の旅芸人の女が琴を爪弾いたり、思い人を追い掛けたりする場面を細やかに表現した。
あいさつした保存会の柴登巳夫会長は「若い後継者が入って、活発に活動できるようになってきた。苦労は多いが、途絶えさせないように頑張り続けたい」と言葉に力を込めた。
[/MARKOVE]