「新たな時代に向けて」と題して開催された「第30回三遠南信サミット2022in南信州」=飯田市の飯田文化会館
長野県の上下伊那と愛知県東三河、静岡県遠州の3地域の行政と経済界の代表らで組織する「三遠南信地域連携ビジョン推進会議(SENA)」は24日、「第30回三遠南信サミット2022in南信州」を飯田市の飯田文化会館などで開いた。関係者約600人が出席。全体会や分科会などを通じて、新たな時代に向けた三遠南信地域連携の在り方についての可能性を探った。
同会議は長野、愛知、静岡3県の39市町村、53商工会議所・商工会などで構成。飯田市と浜松市を結ぶ三遠南信自動車道の早期開通を目指す一方、3地域の広域的な連携を目的とする。今回のサミットテーマは「第30回記念サミット 新たな時代に向けて~大変革時における地域のリデザイン」。新型コロナウイルス感染症の影響で、会場参集での開催は3年ぶりとなった。
3分科会のうちの一つ「DX(デジタルトランスフォーメーション)時代の交流・連携」では、同会議の構成団体の代表14人がパネリストとなり、地域の現状や課題、デジタル技術を活用した取り組みを発表。人口減少問題をはじめとする諸課題について、行政や産業の枠組みを超えた組織が、新技術活用の可能性について意見交換した。
コーディネーターの髙橋大輔東三河地域研究センター調査研究室長は、分科会で浮き彫りとなった三遠南信地域が目指すべき地域像として、▽DXの技術や制度の実験場としての地域▽外と内のコミュニティーが交わる地域▽スマート人材が豊富な地域―を提案。「三つの地域像を目指すため、同協議会がDXのプラットホームを形成する必要がある」とまとめた。
全体会で会長の鈴木康友浜松市長は、国のデジタル田園都市国家構想を説明した上で、「三遠南信地域はまさにデジタル田園都市国家地域といっても過言ではない。皆さんとともに知恵を出し合い、この地域の発展を進めていきたい」と呼び掛けた。
全体会では、県永久観光大使で俳優・タレントの峰竜太さん=下伊那郡下條村出身=の講演も行われた。
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