長野放送
長野県の上田広域消防本部上田中央消防署の隊員が救助の技術を競う大会で全国1位に輝きました。3年前の台風19号災害を経験し「多くの人を助けたい」と訓練に励んできた成果です。
長さ20メートルのロープを渡る「ロープブリッジ渡過」。圧倒的な速さを見せるのは、上田中央消防署の宮下颯汰さん(27)です。
「渡過」は、河川に取り残された人の救助や災害現場への進入に使われ、毎年、その技と速さを競う大会が開かれています。
宮下さんは先月、その全国大会に出場。往復15.7秒と2位に大差をつけ、みごと1位に輝きました。
上田中央消防署・宮下颯汰救助隊員:
「1人では、ここまで来ることができなかった。家族、職場の方々には感謝してもしきれない」
消防士になって9年。救助の訓練に一層、励むようになったきっかけがあります。
3年前の台風19号災害です。千曲川流域で被害が広がり死傷者も出しました。宮下さんも現場で救助活動に当たりました。
上田中央消防署・宮下颯汰救助隊員:
「東御市の台風19号の災害は自分でも大きなきっかけになっている。(ロープブリッジ渡過で)もっと上を目指さなきゃいけないというのは、台風19号の災害があったから」
一人でも多くの人を救いたい…。今も厳しい訓練を重ねています。
同僚は…
上田中央消防署・佐藤優樹救助隊員:
「救助隊員として救助に対する思いが強い職員です」
上田中央消防署・島田修多救助隊員:
「一番最初に要救助者の元へ行くとか、そういうところをいつも見習っていて」
いつ起こるかわからない災害。宮下さんは今後、後輩の育成にも力を入れたいと話します。
上田中央消防署・宮下颯汰救助隊員:
「後輩が自分の記録を塗り替えてもらうこと、自分の中では次の目標ですね。他の隊員の模範になる。全国1位になれるような隊員に指導していきたい」
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