資料 長野県庁
長野県上田市の保育園の給食でブリの照り焼きを食べた5人の園児にヒスタミンによる食中毒の症状があらわれ、県はこの施設に対し2日間の給食供給の停止を命じました。園児5人は快方に向かっているということです。
食中毒が発生したのは上田市内の保育園です。9月7日、保育園から上田保健所に「給食で調理・提供したブリの照り焼きを食べた複数の園児が顔面が赤くなり、発疹の症状があらわれ、医療機関を受診した」との連絡がありました。
保健所によりますと、7日に調理した給食を食べた76人のうち10歳未満の男女5人の園児に症状が出て、このうち3人が医療機関を受診しました。なお、5人は快方に向かっているということです。
県の環境保全研究所が検査したところ、調理提供した残品などからヒスタミンが検出され、食中毒と断定しました。
これらのことから、県はこの保育園に対し、12日と13日の2日間、給食の供給の停止を命じました。
県によりますと、ヒスタミンはモルガン菌などの細菌により、食品中のヒスチジンが分解されることで生成され、食べるとアレルギーのような症状があわわれます。ヒスチジンは青魚に比較的多く含まれ、ヒスタミンによる食中毒はマグロ、イワシ、サンマ、サバ、ブリなどを原因食品として多く発生しているということです。
ヒスタミンによる食中毒の発生要因は、魚介類の温度管理が悪いことが挙げられ、温度が高いと細菌が増殖し、急激にヒスタミンが生成されるとことがあるといいます。また、ヒスタミンは腐敗臭が生じる前に生成され、傷んでいることに気が付きにくく、加熱しても分解されにくいため、一度、生成された魚介類は煮たり焼いたりしても食中毒は防げないということです。
症状は摂食直後1時間以内に顔面紅潮、発疹、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などで重症の場合は呼吸困難や意識不明になることもあるということです。(※死亡事例はない)県は症状が出たら医療機関を受診してほしいとしています。
予防方法としては、魚介類、特にマグロ、イワシ、サンマ、サバ、ブリなどを購入したら、すぐに冷蔵庫で保管し、できるだけ早く調理して食べてほしいと呼び掛けています。
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