崖下で動けなくなった要救助者の救出訓練に取り組む特別救助隊員
長野県諏訪広域消防本部特別救助隊は22日、山岳救助訓練を岡谷市川岸の高尾山で行った。隊員6人が参加し、ロープを使った昇り降りなど山岳地帯での基本的な救助技術を確認したほか、頂上近くの急斜面で崖下の要救助者を救出する訓練にも取り組み、出動に備えた。
同隊は同消防本部の組織改編に伴い2015年に発足。岡谷消防署に配属されている隊員18人が通常救助事案のほか、生物・化学災害、水難事故、山岳事故などに対応する。山岳地帯での救助活動は県警と協力して行い、今年は21日時点で八ケ岳や入笠山に6回出動した。
訓練は実際の現場に近い環境で救助資機材を使用し、救助活動の課題を探ろうと2年前から同山で行っている。今回は全隊員18人が6人ずつ3隊に分かれ、21~23日の日程で実施。山岳地での救助経験が豊富な県警山岳遭難救助隊の隊員と、地元の山に詳しい諏訪地区遭難対策協会会員が指導に当たる。
22日は基本的な技術を確認した後、崖下に滑落した男性が足を負傷して動けなくなったとの想定で救出訓練を実施。隊員は木に括り付けたロープを使って崖を降り、救急処置をしてから要救助者を背負って登り安全な場所に搬送した。小山和也隊長(42)は「現場で一緒に活動をする県警の隊員と連携も図れ良い経験になった」と話していた。
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