「世界最高齢スピードスケーター」のギネス世界記録を更新した丸茂伊一さん(右)。今井市長との記念撮影を終えて和やかな表情を浮かべた
「世界最高齢スピードスケーター」のギネス世界記録を持つ丸茂伊一さん(93)=長野県茅野市玉川=が1月8、9日に福島県郡山市で行われた全日本マスターズスピードスケート競技会に出場し、自らの記録を更新した。新たな記録は1月9日時点の「92歳と314日」。7日に市役所を訪れて今井敦市長に報告し「やれる限りはスケートを続けたい」と来季に向けて意気軒昂と抱負を語った。
ギネス認定された1月の競技会で丸茂さんは8日に行われた男子Jクラス(90歳以上95歳未満)500メートルと9日に行われた同1000メートルに出場し、いずれも完走。屋外リンクで悪天候、時折向かい風の中での滑走という厳しいコンディションでも最後まで粘り強く滑り切り、両種目とも大会新記録で1位となった。「ギネスのことは意識せず、完走することを目指した」(丸茂さん)滑りで転倒することなく、ゴールした。
丸茂さんがスピードスケートを始めたきっかけは小学校の時で当時は下駄スケートだった。長年競技を続け、2018年3月にロシアで行われた国際マスターズSP(スプリント)モスクワ大会で初めてギネス認定された。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて20年3月にカナダ・カルガリーで行われた国際大会を最後に出場大会を国内に絞り、2年ぶりに郡山市で開催された全日本マスターズでギネス更新が認められた。1日に諏訪市内でギネス更新認定証の伝達式が行われた。
丸茂さんはスケートとともに短歌も長年続けており、短歌誌「ヒムロ」の代表、編集発行人などを務めており、「短歌でも体力が続く限り頑張り抜きたい。スケートはそのためでもある」とも語る。
報告を受けた今井市長は「丸茂さんはまさに文武両道を貫く人。これからもギネス記録を伸ばすよう頑張ってほしい」と期待を寄せた。
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