受講生を代表してあいさつする内山幸香さん=県看護大
長野県看護大学(駒ケ根市)の看護実践国際研究センターは1日、感染管理分野で認定看護師を養成する教育課程を開講した。日本看護協会が認定する「感染管理認定看護師」を目指す県内では唯一の教育課程。県内外の医療機関などで勤務する看護師25人が受講し、来年3月まで感染対策に関するより高度で専門的な知識と技能の習得に励む。
同認定看護師は高度な専門知識や実践力を持つ感染管理分野のエキスパートで、県内の登録者は73人(5月16日現在)。多くは医療機関で院内感染予防・管理システムの構築などに従事している。
同大では2011年度から6年間、感染管理分野の認定看護師教育課程(A課程)を開設した経過がある。新型コロナウイルスの収束が見通せない中、医療機関などからも再開講を望む声があったといい、薬剤投与の特定行為研修を盛り込んだ教育課程(B課程)として新たなスタートを切ることにした。
あいさつで大塚眞理子学長は「付属病院を持たない本学のセンターが特定行為研修の指定研修機関として認定を受け、研修を実施できることは看護人材育成の将来構想にも影響を与える歴史的な出来事」と意義を強調。「全力で取り組み、皆さんの学修を支援する」と決意を述べた。
受講生を代表して塩尻協立病院(塩尻市)看護師長の内山幸香さん(41)=安曇野市=は、「未知のウイルスに対応する場合は医療者の不安も大きくなる。専門的な知識や技術があることで過度に不安にならずに適切な対応ができる」とし、認定看護師資格の取得に向けた意欲を示した。
同大によると、今年度B課程の教育課程を設ける全国の教育機関は10施設。同大の受講生の内訳は県内在住者が15人、県外10人。
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