昨年初めて分散開催された「第73回諏訪湖祭湖上花火Two Weeks」の様子=2021年8月1日
長野県諏訪市の諏訪湖で毎年8月15日に開く諏訪湖祭湖上花火大会の実行委員会は7日、市役所で開き、新型コロナウイルスの感染状況を考慮して今年も8月1日から15日までの15日間にわたって実施する方針を決めた。分散開催は2年連続。追加の協賛枠を設けて花火の打ち上げ発数を増やす「協賛企業Day」を新設し、内容の充実を図る。
第74回諏訪湖祭湖上花火「The Legacy」と銘打ち、大会コンセプトに「未来へつなげる諏訪湖祭の心意気」を掲げた。新型コロナの早期終息を願い、諏訪湖祭の意義と伝統を未来へつなぐ。期間中は毎日午後8時30分から前年と同じ約500発(ミニ水上スターマイン含む)の花火を、諏訪湖畔公園前の湖上に浮かぶ初島と台船から10分間打ち上げる。
新企画の協賛企業Dayは、500発の基本形に加え「プラスアルファの協賛」(実行委)が得られた場合に行う。打ち上げ時間は変えず花火の数や大きさを充実させる計画で、実績のあるスポンサーを中心に打診する。企業名の公表やPRは協賛社の意向を踏まえて検討する。
打ち上げは地元煙火店1社が担当するが、「諏訪湖の花火」を支える全国の煙火店10社からも花火玉の提供を受ける。有料観覧席は設けず、混雑緩和を呼び掛けるなど感染症対策を徹底。テレビやインターネット、ラジオも活用し、自宅や車中などでも楽しめる環境を整える。
湖上花火は国内屈指の規模を誇る大会。コロナ前の2019年は4万発を打ち上げ、46万人の観客を集めた。20年の第72回大会は新型コロナの影響で初めて中止となり、昨年は「第73回諏訪湖祭湖上花火Two Weeks」と題して15日間行った。期間中、湖畔公園に延べ2万100人が訪れ、動画視聴回数は2万5437回に達している。
実行委には観光、経済、漁協、県、安協、消防などから約50人が出席。会長の金子ゆかり市長は「諏訪にとって大切な事業。伝統と心意気を後世に伝えていきたい」と語り、理解と協力を求めた。
例年7月下旬から35日間毎夜花火を打ち上げる「諏訪湖サマーナイト花火」や、9月第1週土曜日に行う「全国新作花火競技大会」も今後、それぞれの実行委員会で対応を検討するという。
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