下諏訪町の曳き出し地点「棚木場」で下社山出しの時を待つ御柱
諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)の下社山出しが8、9日の2日間、長野県下諏訪町を舞台に行われる。新型コロナウイルス感染予防のため、氏子による曳行を中止し、トレーラーで運搬する。トレーラーには曳行順に2本ずつの御柱を積み、2日間で計8本の御柱を運ぶ。トレーラーの前後には、柱ごと役員ら計70人程度が間隔を空けて約200メートルの隊列を組み、出発地の「棚木場」から曳き付け地点の「注連掛」まで御柱を先導。御柱は里曳きまでの約1カ月間、注連掛に安置される。
運搬ルートは棚木場から注連掛まで、人力での曳行路とほぼ同じ4.6キロ。最大の見せ場「木落し」を行わないため、木落し坂上で右折し、ヘアピンカーブを左折して国道142号に。木落し坂を左手に望みながら、隊列は砥川左岸を進む。長坂大橋手前で左折し、町道御柱街道線に入り、500メートルほどで注連掛に到着する。高台となる注連掛へはクレーン2台を使って御柱を並べる。
8日午前には春宮四と春宮三が、同午後には秋宮二と秋宮四が運搬される。9日午前には春宮一と春宮二が、同午後には秋宮三と秋宮一が運ばれ、8本の御柱が注連掛にそろう。
岡谷市、下諏訪町、諏訪市上諏訪の大総代でつくる御柱祭下社三地区連絡会議は、事前に策定した新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに基づき、隊列参加者の感染予防対策を徹底して臨む。車両運搬での安全対策では、2日間にわたり運搬ルート上で交通規制(両日とも午前6時30分~午後4時)が掛かるほか、狭い曳行路上をトレーラーが通行するため、路上への立ち入りや見物をしないよう求めている。
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