陸上のオリンピックメダリスト・塚原直貴さん
特集はメダリストの新たな一歩です。2008年の北京オリンピックの陸上男子4×100メートルリレーで銀メダルを獲得した塚原直貴さん。長野県佐久市に拠点を移し、今、自動車販売店で働いています。家族と一緒に人生を歩むための決断です。
佐久市の「ドリームカープロデュース」。主に輸入車の販売・整備を手掛けています。
塚原直貴さん
手際よく車を洗う男性スタッフ。タイヤも丁寧に磨きます。
塚原直貴さん:
「最近こういう切削タイプのホイールが多いんで、やっぱ輸入車はどうしてもブレーキダスト多いんですよ。(ホイールの色が)黒じゃないと目立つ、汚れているなっていうのが目立つので。(タイヤは大事?)大事ですね、だってこの面積でしか地面に接するとこないんで、ここの仕事量っていうのはものすごく多いんで」
仕事への情熱と豊富な知識。まるでベテランスタッフのようですが、そうではありません。
NBS長野放送
2022年1月に入社したばかりの塚原直貴さん。そう、あの「オリンピックメダリスト」です。佐久で新たな生活をスタートさせました。
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塚原さんは岡谷市出身。日本選手権の男子100メートルで3連覇を果たし、2008年北京オリンピックの代表となりました。男子4×100メートルリレーでは、第一走者として力強い走りを見せ、オリンピックの男子トラック種目で史上初となるメダル獲得に大きく貢献しました。
塚原直貴さん(当時):
「最高です、本当に歴史の立役者の一人になれて良かった」
2016年のシーズンを最後に現役を引退。所属企業の富士通で、陸上の指導などをしてきました。
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2021年2月からはアスリートを育成する会社に入り、トラッククラブの監督を務める一方、母校・東海大学で短距離のコーチに就任。同じ長野県出身で、東京オリンピック代表になったデーデー・ブルーノ選手らの指導にあたってきました。
ただ、ここ数年、塚原さんは後ろめたさを抱えていました。引退前の2015年に結婚し、家庭を築いていましたが、ずっと神奈川に単身赴任。妻と3人の子は埼玉から妻の実家のある佐久穂町に移り、離れ離れの時間が長くなっていました。[/MARKOVE]